真夜中にハーモニカを洗いながら~ブライアン・ジョーンズのブルースハープ

昨晩は、自分がバンドをやっていた大昔に使っていた音楽機材にのっぴきならぬ突発的事態が発生して(書くのも面倒なので詳細は略す)、夜も遅い時間にがしゃがしゃ洗ったり拭いたりと、大変な目に遭った。

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それにしても自分はブルースハープをたくさん持っていたんだなあと改めて認識した。買い集めていたのは90年代のことだったので、もう25年は経っただろう。ハープ自体はケースにしまわれていて直接の被害を免れたけど、ろくにクリーニングもせずに長期間しまい込んでいたのでカビ臭さがひどく、長年の汚れを落とそうとアルカリ剤を溶かした水に漬けてみた。ボブ・ディランが60年代のドキュメンタリー映像(映画「Don’t Look Back」だったか)の一場面で、水の入ったグラスにハーモニカを浸して洗っていたのを思い出した。もちろん自分も、ギターを弾きながらディランの真似事がやれるようにハーモニカホルダーも持っているけど、ブルースハープを盛んに集めていた当時、ディランよりもっと真似したくてたまらなかったのは、ストーンズのブライアン・ジョーンズの演奏だった。昨晩はブライアンのハープのことを久々に思い出してライブ映像を観たりした。

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ディランみたくギターを弾きながらハープをくわえるのではなく、まるで見られるとまずいものを両手で隠すような手つきでハープを持ち、左右に激しく揺らし、ベンドしまくる。ベンドというのは息の吸い方を変えて音程を下げる奏法で、ブルースの演奏には欠かせない。ブライアンはこれの名手で、縦横無尽、変幻自在にベンドを利かせて吹きこなす。スライドギターの素晴らしさは言うまでもないとして、ブライアンにとってブルースを一番思うままに表現できた手段は、ギターよりもブルースハープだったのではないかと思えるほどの巧みさ。



このベンドが自分はこんなに上手にできるようにならず、ずいぶんたくさん買ったのに結局ブルースハープへの熱意は冷めてしまって、しまい込んだまま20年以上が経った。

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なぜ自分は、1本がうまく吹けるようになってから買い足していなかったのだろうか。それに、Cのハープがどうして2本もあるのか。今となっては自分のことながらまったくの謎である。購入当時からケースに付いたままの値札を見ると、2300円とある。ホーナーのブルースハープ、その値段でも7本買えば結構な額になるけど、今はいくらで売っているんだろうと検索してみれば、Amazonでは1本の値段が4200円になっている。90年代より8割増し以上ではないか!大事にしないとな、と思った。いつかどこか迷惑にならない場所に持っていって、また久しぶりにベンドの練習がしたいとも思う。せっかくこんなに持ってるんだからね。


それにしても、昨晩見たこの映像のストーンズ、死ぬほど格好いい。ビートルズも出演した1964年NMEポール・ウィナーズ・コンサートでのライブのようだけど、フロント3人の不敵な目つきは、2022年に見ても今この姿で生きているバンドみたいに見えて、ちょっと64年の白黒映像とは思えないほど現在進行形で躍動している。そして、間奏で燃え上がるような素晴らしいブルースハープソロをぶちかました挙げ句、エンディングではミックと呼応して絶叫するブライアン!これはすごい。真夜中にブルースハープを洗いながら、うおおーっ、と興奮してしまった。
意外にも、ピーター&ゴードンのこの曲にブルースハープで客演しているらしい

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