Bud Powell「Tempus Fugit」

ここ最近、当ブログに記事を上げては消すことを繰り返している。いまは個人的に何かと不安定なときを過ごしていて、ブログに関してもあれこれと迷走の日々である。本来、宇宙でひとりぼっちなおれが、メッセージ・イン・ア・ボトルをぽんぽん投げ続けるだけという趣旨のブログである。それ以外の考えや煩悩が入ると続けられなくなることを思い知るこの頃。あらためて、心静かにただただボトルを投げ続けることにする。書くばかりでなくもっと読書もしたい。更新頻度は下げていくつもり。

バド・パウエルの「Tempus Fugit」。ただごとでない疾走感と重量感が同居し、すさまじい熱量で叩き付けられる演奏。もし目の前でこんな演奏をされたら自分は黒焦げになってしまうだろうと思う。これから始まる、1949年と50年の演奏を集めたアルバム「Jazz Giant」を昔からずっと聴き続けている。バラード曲のソロピアノ演奏は豪華絢爛な絵画を眺めているようだし、超高速テンポの演奏はほとんどジャズパンク(たぶん、そんな音楽はない)。全編すばらしい作品だけど聴きたい理由の半分以上は「Tempus Fugit」である。このアルバム、音のバランスがとても悪くて、ドラムとベースがほとんど聞こえない全編ほぼソロピアノ状態。とにかくひたすらバド・バド・バドなのである。


もしかすると、このアルバムも音質の悪さが感覚上のインパクトを増幅しているのかも。テンパス・フュージットは「time flies」という意味。ダンゴ状の音質で耳にゴンゴン叩き付けられる炎のピアノに焼かれている間だけは、時は飛んでいく。2分半もない演奏だけど。

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