コーヒーと園芸

ある程度は予想していたことだけど、温暖な当地に来て、寒冷地に住んでいたときよりも庭の植物が虫などに食べられて台無しになることが格段に増えた。まずやられたのが種から育てている八町きゅうりとオクラで、せっかく新芽が出ても無慈悲に茎だけにされてしまう。しばらくは「犯人」もわからずに悩まされていた。とりあえず防虫ネットをかけてみたら八町きゅうりは大丈夫になったけど、オクラは依然ダメ。もっと目の細かい寒冷紗を掛けてみたりと、試行錯誤してみた挙げ句、オクラの食害については湿り気が大好きなとある軟体動物が元凶であるらしいと判明。嫌な生き物の名前を何度も見ると不快な気持ちになる人も多いだろうから、ここでは仮にその生物をNとしておく。そいつらは上から飛んでくるのではなく下からのそのそやってくるので、防虫ネットや寒冷紗では効果がなかったわけだ。

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こんな風にネットを掛けていた

「容疑者N」がわかったところで、その対処法をネットで検索してみると、コーヒーをドリップした後の抽出かすが効くという。Nはカフェインが苦手らしい。カフェインなら自分はヘビーユーザーである。毎日少なくとも4~5杯はコーヒーを淹れて飲んでいる。コーヒーかすならいくらでも出るので、こんなに有り難い活用法はない。これをもっと早く知っていればよかったとばかり、さっそくいつもよりさらに多くコーヒーを飲み、数杯分のコーヒーかすを集めて、オクラの育苗ポットにまいた。確かに効果はあって、オクラの食害もめでたくほぼ解消。コーヒーかすは土に混ぜれば肥料にもなるらしく、もう単なるゴミとして捨てるのは今後やめることにした。園芸にも役立つしゴミの減量にもなり、まさに一石二鳥。ほんとに、もっと早く気付いていれば。今までどれだけ大量のコーヒーかすを無駄に捨ててきたか。

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上の写真は種から育苗して先日植え付けたオクラ。新芽時代の食害にめげず植え付け後は立派な本葉が出てきて、今のところ順調。株元にはコーヒーかすがまいてある。

コーヒーのおかげでオクラがNにやられることはなくなったが、先週からまた別の問題に悩まされるようになった。Nの次はDである。指でつつけばコロッと丸まるあの虫。Dは単体でいればなかなか可愛いやつだし、枯葉を食べて腐葉土にしてくれる益虫でもあるけど、大量発生すると作物の茎や葉を食べ尽くしてしまう。先日父の農園に手伝いに行った際に、カボチャと小玉スイカの苗が余ったというのでもらって庭に植えたのだが、なぜかその苗にだけDがわーっと集まるようになってしまった。もらったから実験的に植えてみた余り物ではあるけど、せっかく植えた苗だし、隣りに植わっている大切なオクラにまで波及しないか心配だし、何とか手を打たなければならない。でも殺虫剤は使いたくない。仕方なく、大量にいるDたちを素手で捕まえては家の裏側に移送するという地道な作業を何日かしてみたが、すぐに元の木阿弥になり無駄な努力に終わった。Dにもコーヒーが効くという情報をちらっと見かけたので、例のコーヒーかすをまいてみたりもしたが、どうも枯葉と同じようにコーヒーを喜んでむしゃむしゃ食べているようにしか見えず、数が減るどころか増えたようですらある。困り果てて、改めてネットで調べてみると、やはりコーヒーかすはむしろDの好物であり、かえって大量に集まってくる逆効果にしかならないとわかった。でも、コーヒーの匂い自体は苦手なので、コーヒー液を霧吹きでまくと寄ってこなくなる効果があるという。さっそく、濃いめに作ったインスタントコーヒーを虫除けスプレーの空きボトルに入れて、散布。前にまいて逆効果だったコーヒーかすは取り除いた。ちらっと横目で見た情報を生半可に理解しただけで軽はずみに行動すると、かえって悪い結果を招くという、いい教訓になった。

それにしても、コーヒーの匂いは苦手なのにコーヒーかすは大好きとは、矛盾していないだろうか。まだコーヒー液はさっきまいたばかりなので、効果のほどは明日の朝になってみないとわからないけど、いずれにしても園芸でコーヒーの活用法がこんなにあるとは思わなかった。これからは、コーヒーと園芸はともにある。

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