Uberタクシーの便利さなどについて語るなど

アメリカには仕事で呼ばれるまで一度も行ったことがなかった。4年半前、初めての出張のとき、サンフランシスコ空港に降り立ってから本来ならタクシーでホテルに直接向かうことになっていたが、何だかそれもつまらない気がしてしまい、何も下調べをしないまま空港の案内所で軽く行き方を尋ねて電車に乗り込んだ。逆方向の電車に乗ってしばらく気づかなかったり、色々と初めてらしいまごつき方をしたものの、ホテルの最寄り駅までは何とかたどり着くことができた。駅からホテルまではタクシーで向かおうと思っていたが、もう暗くなっていた。右も左もわからない初めてのアメリカ、もしタクシーが駅で待っていなかったらどうしよう、とちょっと不安になったが、果たして駅前でタクシーは待っていて、パンジャーブ出身のターバンを巻いたインド人が運転するタクシーで無事にホテルに到着できた。これは4年半前の話。今はもう駅前でタクシーは待っていない。今だったらこんな無謀なことはできない。ここ2年ぐらいで、流しのタクシーはほとんど、Uberをはじめとするネット配車サービスに取って代わられてしまった。スマホでネットにつなぐことができればこんなに便利な乗り物はないし、逆にネットがなければどこにも行けない。少なくとも出張先の地域ではそんな方向に急激に流れている。

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上の写真は、ターバンを巻いた従来型タクシーのドライバーさん。なぜか流しのタクシー運転手はパンジャーブ出身のシク教徒が多い。

Uberに初めて乗ったのはとても暑い夏の休日、ホテルからレコード屋に行ったときのこと。いちおうスマホにUberアプリを入れて登録はしていたが、徒歩と路線バスでやりくりするつもりだった。しかしアメリカでは、地図で見て日本の感覚でつい考えてしまう距離が、実際歩いてみると思っていた長さの倍ぐらいあり、そのときは暑さもあって、重たいレコード袋を抱えてレコード屋の前ですっかりへばってしまった。最後の助けの綱とばかりに、スマホのローミングをオンにしてアプリを起動し、目的地の住所を入れたら、現在地周辺の地図が出てきて、周辺を数台のタクシーがウロウロしている様子がリアルタイムで現れた。配車ボタンを押したら本当に数分後、アプリに出ていたとおりのナンバープレートが付いた車が現れ、自分を拾って目的地まで送り届けてくれた。支払いもオンラインで行われて現金のやり取りなし。ああ助かった。何て便利なんだ。

初めてのドライバーさんは白人女性だった。その後、何度も利用したけど白人も女性もその最初の時だけで、ドライバーさんの人種はいろいろ。インド、台湾、ケニア、いちばん最近、空港まで乗った車のドライバーさんはネパールのカトマンズ出身。フレンドリーに会話してくれるドライバーさんも多くて、一番印象的だったのは台湾出身のおじさん。何と自分が、Uberドライバーを始めて最初の客だという。平日は新聞社の仕事をしているが、夜や週末に副業でドライバーを始めたのだと。娘がニューヨークの大学に通い始めて……と話してくれて、ああ大変だなあ、頑張れお父さん、と非常にシンパシーを抱いてしまった。降りるとき、初めての客と記念写真を撮らせてくれというのでドライバーさんと並んで一緒に写った(自分も撮ればよかった)。そんな記念すべき最初の客になれて自分も幸運をもらった気がする、と別れ際にドライバーさんに言って、短距離だったけどチップをはずんだ。アプリで選べる最高額の5ドル。これも降車後にスマホで払うのである。その日、実際にはその後あまりついてなかった。

そんな風に素人も副業でドライバーをやっていたりして、乗客が危険な目にあったというニュースも見るけど、今のところ乗っていて不安を感じたことはない。乗り合いで料金が安くなるオプションもあって最近はそれも使うけど、乗り合い客もおとなしく一緒に乗車して目的地でサンキューと言って降りていくだけ。予約は取らないシステムで常に出たとこ勝負、そのとき近辺にいる車を呼び寄せて乗るというスタイル。スマホ画面に出てきた車が、ボタンを押すと数分後にリアルに目の前に現れ、自分を乗せてくれる。これは本当に不思議な感覚。

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サンフランシスコにゾンビーズのライブを見に行ったときも、サンフランシスコ駅と会場の往復の足はUberだった。上の写真に写っているように、車に備え付けられたスマホがカーナビになっている。行き先を伝える必要すらない。

車を降りるとアプリにドライバーさんを評価する画面が出てくる。特に問題がなければ★を5つ付ける。これについて最初の白人女性ドライバーさんに頼まれたことがあって、必ず★は5つ付けてくれと。ときどき意地悪して4つしか付けてくれない客がいて、あれは大変傷つくのでやめてほしい、と訴えていた。タクシーのドライバーさんも1回1回の乗車で「いいね!」の評価を気にすると、これも非常に現代ネット社会だなあと思った。

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