1980年12月8日の記憶

まったくない。当時8歳の自分はビートルズを知らなかった。毎朝見ていたフジテレビの「ポンキッキ」で彼らの色々な曲をコラージュした短い音楽映像がよく流れていて、そこから音には親しんでいた。あれは自分にとって大事な音楽原体験の1つだったけど、ビートルズというバンドは認識してなかった。ジョン・レノンというメンバーがいたことも当然知らない。ジョンは自分にとって最初から歴史上の人物だった。だから12月8日になっても感慨は特にない。

バンドとしてのビートルズは、ジョンが親分でポールが補佐役、というバランスが自分には一番しっくりくる。サージェント・ペッパーズがあまり好きではないのはそれも理由のひとつ。アビー・ロードも、後世まで残る紛れもない傑作ではあるけど、ヨーコと新しいことを今すぐ始めたいジョンが最後だから妥協して付き合ってやったアルバムという感じがして、やはりビートルズの作品としては自分的にそれほどでもない。その中間、ホワイトアルバムでのジョンは天才の輝きを取り戻していて、ビートルズの枠内にもまだ収まっているので、やはりあのアルバムは好き。

オノ・ヨーコがビートルズ解散の元凶だというのがあたかも定説のようになっているけど、自分はそんな風に思わない。ビートルズがライブ活動をやめてから、ヨーコと出会うまでの時期、写真で見るジョンは退屈で死にそうな顔をしている。ヨーコとの出会いがなかったらジョンはブライアン・ジョーンズやジミ・ヘンドリックスみたいに60年代で命が尽きていたんじゃないか。ヨーコがジョンを80年12月8日まで生きながらえさせたと自分は想像している。もうちょっと長生きしてほしかったけどね。

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TFCの「December」。僕は12月を暗殺したいと思っていた、という歌詞の意味は何度読み返しても理解できないけど、「12月」「暗殺」の組み合わせからジョンのことを歌っているのだと長いこと思ってた。12月は日差しが一番弱々しくて寒さは真冬の一歩手前。柔らかな日差しとピリッとした寒さの組み合わせ、終わりの季節という感じがして、暗殺したいほど嫌いではない。今年の12月は何だか変な気候だけど。

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