コッカマミー・ビジネスはいつまで続く/続けられるのか

地球温暖化対策の必要性を訴え続け、スウェーデンから2週間かけてヨットで大西洋を渡り、ニューヨークの国連温暖化対策サミットで各国代表を前に怒りの演説をした16歳の少女。ニュース写真で見る彼女の視線が刺さって仕方がない。日本で消費生活をしている以上、自分も同罪のそしりを免れることはできない。しかも自分はここ数年、何度も飛行機に乗って太平洋を往復している。2週間の出張仕事のために、片道2週間の航海をすることは自分にはできない。大人がもっと本気になって対策に取り組まなければならないのに、もたもた先延ばしにしている間に、一番深刻な当事者である現代の未成年たちにしびれを切らされてしまった。自分の息子の世代がこれから暮らす世界の問題である。大人のあなた方が真剣に取り組まないのは、先にこの世を去るだろうあなた方にとって本当に深刻な問題ではないからだ、と怒りの刃を突きつけられた気がした。

すでに大人達から嘲笑や中傷が少女に向けられ始めているらしい。しかもアメリカの大統領が率先して当てこすり発言をしていて、あらためて今暮らしている世界はどういう世界なのかと思う。今の生活を何も変えたくない、現状のままで問題ない(少なくとも自分らが生きている間は)、警鐘なんか鳴らされるのはビジネスの邪魔、うるさい、という考え方。さんざん散らかした後片付けを子供の世代にすべてやらせようということ。さすがにここまで無思慮・傲慢にはなれない。普通なら友達と一緒に学校に通っているべきだった女の子を、あんな風にたったひとりで全世界の矢面に立たせて、すべての大人は心底から恥じ入らなければならないのに。強い怒りを原動力にして活動を続けることは、本人にとってものすごいストレスになっているはずだ。彼女を「環境少女」なんてアイコンに祭り上げるのもやめてほしい。もう世界中に響く大きな音で警鐘を鳴らしたのだから、怒りではなく穏やかな生活に早く戻らせてあげたい。そもそも現状のままで問題ないのなら、近年の異常気象は何なんだろう。全然大丈夫ではないことを、我々は彼女に言われるまでもなくすでに体感で十分に知っているはずだ。

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エアコンをつけたい 大気中にオゾン層はなくなってしまったけど
それでも皆 マクドナルドやバーガーキングのために森林破壊をやめない
牛肉を食べることにあくまでこだわり さしたる抵抗も感じない
この愚かしいビジネスに慣れきってしまっている

ジョージの「Cockamamie Business」は、1989年にリリースされた「The Best Of Dark Horse 1976-1989」にだけ入っている作品。「cockamamie」を辞書で調べると「馬鹿馬鹿しい、愚かな、頭がおかしい」といった意味のようだ。自分が覚えている限り、地球規模での環境破壊が起き始めていることを知ったのは、80年代当時ニュースになっていたオゾン層破壊のことが最初だった。もし今ジョージが生きていたら、なんてことを言うのはあまり好きじゃないが、89年当時からすでにジョージの意見は明確だった。ニール・ヤングの「Rockin’ In The Free World」にも「オゾン層に優しい発泡スチロールの箱」という歌詞(もちろん皮肉)が出てくる。この曲も89年に出ている。環境危機の声が上がり始めて30年も経ったのに、ずるずる食い止められずにここまで来た。

地球温暖化で北極海の氷が溶けたおかげで、新たな資源開発が可能になり、日本を含めた各国が覇権争いを繰り広げているという記事を先日読んだ。まさに、馬鹿馬鹿しい。これもまた紛れもないコッカマミー・ビジネスじゃないのか。地球温暖化による環境破壊で可能になったビジネスなら、得られる莫大な利益は資産家の懐に入るのではなく、すべて温暖化対策に充てるのがまっとうな筋だと自分は思う。

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