ワクチンと区切りの10月

近年は、10月が来ると「区切り」を意識するようになった。まず、8年ちょっとの海外生活を終えて帰国したのが7年前の10月初めだった。秋の日本に帰ってきたら、ずいぶん日が短くて驚いた記憶がある。日本より緯度が低いムンバイでは、日の入り時刻の季節差が日本ほどは大きくないのだ。こちらでは晩秋になると夕方5時前にもう真っ暗になってしまうけど、そんな時刻に暗くなるなんてムンバイではどの季節にもあり得ないことだった。10月になるとまず、8年ぶりの秋の日本で日の短さに驚いたことを思い出す。庭で育てている植物も、春から夏までの流れがひと区切り付いて、枯れた植物を片付け、来年の春に向けた新しいものを植え始めるのは10月。本ブログを立ち上げたのも10月だった。


3年前の10月、立ち上げて間もない頃の当ブログでアンドレア・ペリーの「Leaves Of October」についてつらつらと書いた。今でも大好きで日常的に聴く。10月になればこの曲がぐっとしみる。

今年の自分には、もう一つの大きな区切りがやってくる。明日、新型コロナワクチン接種の2回目を受けてくるのだ。3週間前に済ませた1回目では、接種した左腕が当日の夜から翌日にかけて痛んだだけで発熱などはなかったけど、2回目の方が副反応は重いということなので、とりあえず2~3日寝込むことを前提に、仕事の予定は入れないようにしてある。中学1年生の息子も、先週末に1回目の接種をした。翌日に熱を出して、週初めに学校を2日休ませて、今日は回復して登校していった。自分も2回目は発熱前提で臨む。とにかく無事に2回の接種を済ませてこの10月を抜ければ、来月からは「ワクチン後」のことが考えられるようになるのだ。まだまだ今後の状況次第だけど、ワクチンを済ませることで前よりは移動の自由が手に入るのならば、半年以上ぶりに県外に出て春まで暮らしていたところに行ったり、親たちに会ったり、少しずつ前途が開けてくる。

IMG_20210331_164107.jpg
旧居近くの公園にて、お別れの前日に撮った写真。翌日、温暖な新天地に来たらすでに桜はほとんど散っていて、今年の春はほんの少ししか桜が楽しめなかった。

こちらに引っ越してきてから、半年以上も県外に出られない羽目になるとは、当初は予想していなかった。コロナ禍の夏も2年目になったけど、住み慣れた大好きな土地で暮らしていた去年の夏とはまた違って、引っ越してきたばかりの馴染みのない土地から出られず、しんどい夏を過ごした。先頭が見えないほど長い、なかなか動かない行列に並んでひたすら順番を待つしかないような状況にずっと置かれて、非常に疲れた。あちこち矛盾に引き裂かれるばかりで誰もまっとうな物言いをしなくなった世間の流れにも、神経に障ることが多かった。元から狭量な自分がさらに狭量になっていくのもよくわかった。そんなことも、もう10月で区切りにしたい。

IMG_20211003_075120.jpg
近所の散歩コース沿いには田んぼが広がり、朝の散歩中に稲の様子をよく眺めるようになった。秋口に刈り入れが終わった水田に残った稲の株元から新しく葉が出てきて、10月に入ったら稲穂まで伸びた。寒冷地では10月に稲刈りをしたらそれで終了だったので、収穫後に稲が復活することがあるとは温暖な土地に来て初めて知った。このお米、どうするんだろう。

タイトルとURLをコピーしました