僕の心を取り戻すために

暑い国でも寒冷地でもない、東京近辺の温暖な土地で秋冬を過ごすのは考えてみれば15年以上ぶりのこと。11月になれば普通に寒くなって近所でも紅葉が始まるものと思っていたのに、まだ暖かい日も多くて、朝に散歩していても美しい紅葉が見られる気配がまだあまり感じられない。近場にも紅葉の名所はあるようで楽しみにしていたけど、見頃が11月末か12月初めだと知って驚いてしまった。それはもう冬ではないのか。東京近辺の11月ってこんなだったっけ、と何だか調子が狂ってしまう。仕方なく、昨年の今日あたりに旧居の近辺で撮った紅葉の写真を眺める。

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ああ、美しい土地を自分は後にしてしまったんだなあ、と思わず後悔してしまいそうになる。息子は今の土地の方が肌に合っているのか、毎日楽しそうに登校していき、家に帰ってもスマホで新しい友だちと盛んにやり取りをしている。父は東京の実家から2週間おきぐらいにこちらの農園に電車でやって来るので、そのたびに手伝いに呼ばれて定期的に会うようになった。たしかに前より東京は距離的に近くなった。先日は県内でもほぼ東京と言っていい地域のショッピングモールに行ってみた。行きの高速道路では渋滞につかまり、モールには東京っぽい店が並び、東京っぽい人がたくさんいて、意味もなく疲れただけだった。東京が近くなったから何だというのだろう、と思ってしまう。いずれにしても半年以上、馴染みの薄い土地に閉じこもって人と会うこともほとんどない。別にもう東京にも行きたくなければ、誰とも会いたくない気がする。両親と息子のことを思えば引っ越した意義があったことは間違いないし、判断は正しかったと思えるけど、自分自身の心は今年の春にあちらに残してきたまま、まだ取り戻せていないようだ。

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来月初めに、父の声がけで久しぶりに両親と弟に実家近くの店で会うことになった。かつて実家で一緒に暮らしていた家族が揃うのは、コロナ禍が発生する直前の2020年正月以来、ほぼ2年ぶりのことだ。海外で暮らしていた頃だって1年か1年半おきには一時帰国していて、2年も東京や実家に行かなかったことは今まで一度もない。自分の気持ちは今とても閉じていて、この2年ぶりの上京と家族再会が自分にプラスとマイナスどちらの影響を及ぼすのかもよくわからないけど、願わくば自分の心を取り戻すきっかけになればいいと思う。

実家にいた頃はブランキーをよく聴いていて公演もたびたび見に行き、ラストライブも見た

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