全てが人並みにうまくいきますように

先月の12日に人生最大の買い物の手続きをつつがなく済ませた。ここ半年ぐらい抱えていた心の重荷からようやっと解放されて、晴れやかな気持ちで51歳の誕生日を迎えられる、と思っていたのに、どうにもこうにも、不安と疲れが心の中で増していくばかりの日々。ここ2週間以上、休みがほとんど取れない状況が続いたのもよくなかった。まだ明け方にもなっていない時間に目覚めて、いきなり不安に押しつぶされそうな気持ちになってそのまま眠れない、という夜が続き、元から低下していた仕事への集中力がさらにがた落ち。こなせると思っていたスケジュールがこなせず、日常の暮らしもガタガタになり、やることなすことネガティブスパイラル、という実に最近ありがちな状況にまたしても陥っている。まったく、苦しいばかりでどうしようもない。もう少し、楽しく生きられないものか。先のことばかり考えて不安に支配され、今をおろそかにする状態にまたなってしまい、疲弊している。自分でも馬鹿みたいだなあと思うので、イマ・ココ・イマ・ココと念じてみれば、今ここの自分は休みを必要としていることが分かった。そりゃそうだ。2週間以上休んでないのだ。トラブルの根源が休んでいないことにあるのなら、休めばいいのだ。休もう休もう。またしても午前2時台に目覚めてほとんど二度寝できなかった先週金曜日の朝にそう思って、もう6月いっぱい仕事は一切しないぐらいの心づもりでいたけど、さすがにそんなにきっちり休めば、収入もきっちり一ヶ月分減って別の不安が生まれてしまう。とりあえず一週間は「休養中」の看板を掲げよう。それでちゃんと眠れるようになれば上出来だ。

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そう決めた金曜日の午前中は、レコードを取っ替え引っ替え流しながら読書をして過ごした。家の本棚にだいぶ前からある「ナミイ!八重山のおばあの歌物語」(姜信子 著)という本を引っ張り出し、いつもなら本を読むのが遅い自分がぐぐっと引き込まれて、その日の夜までに全部読んでしまった。翌土曜日はインド映画「RRR」を映画館で鑑賞。ボリウッド映画音楽が大好きでヒンディー語映画には親しんでいるけど、テルグ語の大掛かりなアクションものというのは何となく縁遠い感じがして、インド発のヒット作ながら今まで未体験。観てみたらもう、とてつもない面白さで、3時間たっぷり超絶スパイシーなフルコースのお皿を次々と出されて満腹をはるかに通り越しているはずなのに、エンドロールを眺めながらもっとこの世界が続いてほしいと思ったぐらい。インド映画で3時間は普通かもしれないが、あの内容の濃さで3時間である。実際観ていて、そろそろクライマックスが来てエンディングかな、面白かったなあ、と思ったところで「INTERVAL(中休み)」の文字が出てきたときは驚いた。映画はまだ半分だったのだ。そこからの後半も気分は盛り上がる一方で、まったく集中力が途切れなかった。まことに、インドに縁がありながらこの大傑作を今まで見逃していたとは、愚かなことだった。昨年10月の日本公開から半年以上が経っているのに観客が結構たくさん入っていて、しかもインド映画ファンや映画通っぽい層だけでなく、地元の中学生と覚しき3人組がワイワイ見に来ていたところに、この映画の強さを感じた。インド好きのみならず、人の心を持つ全人類にお勧めしたい歴史的名作。
そして今日、日曜日は朝から年に一度の地域一斉清掃に参加。年一度とはいえ、コロナ禍で3年ぶりの開催。自分が2年前にここに越してきてから、地域の活動に参加するのは実にこれが初めてなのである。普段は路上で行き会ったとき挨拶をするか、回覧板の受け渡しをするかぐらいの接点しかないご近所さんたちと軽く会話をしながら、側溝に溜まった3年分のヘドロをかき出した。作業に2時間半かかって結構な重労働だったけど、この地域にいつまでも馴染めず孤立した気持ちでいるのも落ち込む要素なので、今日の自分はまずまずよくやった。

休むと決めてからの3日間は、読書、映画鑑賞、地域活動と、人並みに人間らしい暮らしができたと思う。だからといって、昨晩もあまりよく眠れなかったし、今夜もダメかもしれない。一週間休んで何かが良い方向に変わるのかも分からない。少なくとも、「RRR」を観て心から盛り上がり、地域の人々と会話もできた自分はまだ大丈夫だ、と感じた。とにかく、休んでみる。休みが必要だ。来週は上を向けますように、そしてやがては、全てが人並みにうまくいきますように。

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