ジョージ76回目の誕生日、1日目:愛はすべての人に

1943年2月25日がオフィシャル誕生日、2月24日が本人申告のリアル誕生日。本日はジョージ76回目のリアルお誕生日。おめでとうございます!あなたがいなければ自分の世界はまったく違ったものになっていた。13歳の頃からギターに夢中になり、指から血が出るほど猛練習したというジョージ、リバプールのバスの中でジョンに弾いてみろと言われた「Raunchy」という曲を完璧に弾きこなして、ビートルズ入部テストに見事合格したのは誰でも知ってるエピソード。


ただこの曲、弾くのすんごい簡単そうなんだけどね。でもきっと、単に弾けただけではなくてタイム感、音程、音色、ギターを弾くジョージ全体にジョンとポールを感心させる何かがあったんじゃないかなと思う。そんなジョージのギターをコピーするのが、過去も現在も自分の大きな目標。中学生の頃、たまたま実家にあったクラシックギターで始めた練習も、ジョージのギターをどうにか真似したいという気持ちがなかったら、途中で挫折してFコードもろくに弾けずに終わっただろう。ギターは自分が一番古くから付き合っている長年の親友。ジョージがいなければ得られなかった大事な相棒。

「愛はすべての人に」は「ブロー・アウェイ」に続いて「慈愛の輝き」からシングルカットされた曲だけどヒットはしなかった。それでもジョージを心から愛するファンにはもれなく特別な思いがある曲に違いない。音楽的には、とにかくすき間が多くて、単に譜面どおり演奏するだけでは間延びしまくりそうな曲である。そのすき間を埋めるものは何かといえば、もちろん「慈愛」しかない。エリック・クラプトン、スティーヴ・ウィンウッドはじめ、ミュージシャン達がそれぞれジョージのもとに持ち寄った「慈愛」が、この曲を間延びどころか暖かさで満ちあふれたものにしている。名曲中の名曲、ど名曲とはまさにこれのこと。イントロのリードギターはクラプトンだけど、間奏のソロはジョージで、これがまたジョージにしか生み出せない独特のフレージング。これも隠れた名演だと思う。「Raunchy」を必死にコピーしていた13歳の頃から、58歳で亡くなる直前のラストアルバムまで、ジョージはギタリストとして向上し続けていた。50歳を過ぎたジョージが弾いた「Free As A Bird」のイントロのスライドギター、最初の一音だけで曲の空気を決定づけてしまう表現力は、本当に名人の凄みに達していた。

「愛はすべての人に」はオリジナルバージョンが完璧すぎるのでそれを超えるカバーは考えられないが、クラプトンがジョージを追悼して捧げた2005年のカバーはオリジナルに忠実に丁寧にやっていて、ジョージへの真心を感じる。あと、凄腕完コピ職人ことXTC第三の男、デイヴ・グレゴリーが90年代にカバーしていて、地味ながらこれもジョージへの素敵なトリビュートだと思う。


紛れもないジョージの代表曲なのに、来日公演では初日の横浜公演でしか演奏されず、以降のセットリストからは外れてしまった。だから自分が観た東京公演でも聴けなかった。おそらく初日にやってみて、この曲の良さを大会場のライブで毎晩再現するのは難しいと、ジョージとクラプトンのバンドが感じたんじゃないか。自分が生で聴いたわけじゃないからあくまで想像だけど。長い音符、いわゆる白玉だらけのこの曲をスカスカに感じさせずに、すき間を埋めるために余計な音数を増やすことなく、慈愛のみで音場を満たすのは本当に難しいと思う。

行け、やるんだ、あのドアをくぐり抜けろ、簡単な抜け道はないけど、たとえ時間がかかっても、愛はすべての人にやってくる……こんな真っ直ぐポジティブな励ましの言葉、普通なら自分内の懐疑心という防火壁にブロックされてしまうものが、この曲だと抵抗なく心の奥まですっと届いてくる。慈愛と音楽の力である。

明日はオフィシャル誕生日。まだまだ全ジ連投稿は続く(予定)。

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2月24日の誕生花のひとつ、ツルニチニチソウ。長い冬がとうとう終わるかという頃に散歩道で咲き始める。去年3月に撮った写真。花言葉は優しい思い出・生涯の友情・幼馴染み

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