ジョージのチューリップ

ジョージがこの物質世界から旅立って、日付の上では今日11月29日で20年。日本時間では明日30日がその日。毎年、特別な気持ちになる2日間である。58歳の若さで亡くなってしまったので、20年経ってもまだ78歳。ジョージより年上のポールやリンゴやディランは、まだまだ新作を出したりライブをしたりと元気に活動している。58歳はあまりに早すぎた。この早すぎるお別れが、心の中で自分とジョージのつながりを強めてくれたのは本当にそうなのだけど、「ジョージを失ったジョージファン」であることは、自分自身がこの世を去るまでどうしたって変わらない。今でもふとしたときに、ジョージが生きていたら、と思ってしまう。この20年でどんな歌を作り、どんなギターを弾いただろう。年齢を重ねるごとにどんどん深まっていくタイプのアーティストであることは、明らかだった。78歳のジョージ、絶対に凄かっただろう。でも、決して長くなかった生涯ですでに十分すぎるものを残してくれた。現に、この20年でも自分の知らなかったジョージにたくさん出会えた。3年前にこんなブログを立ち上げてジョージのことを山ほど書くようになって、再認識することも色々あり、存在はさらに大きくなっている。ブログの投稿をコンスタントに続けられているのも、ジョージのおかげ。ジョージ話なら書こうと思えばいくらでも書ける。「ジョージのおかげ」と思えることが自分にはとても多い。道しるべのような存在なので、進む先々にジョージの存在が感じられれば、自分は正しい道に来ている、大丈夫だ、と確信できる。今の自分にとって大切な場所になっている当ブログも、これだけたくさんジョージのことが書けているのだから、正しい。今後もこのままどんどん続ける。

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今朝は温暖な土地にも霜が降りた

今年も例年と同じように、29日と30日は自作のジョージプレイリストを一日中シャッフルで流しながら、すっかり冷え込んできた11月末の日々を静かに送るつもり。このプレイリストは、20年前にジョージの訃報を受けた直後に自部屋のパソコンで作ったものが元になっている。ビートルズのジョージ曲、解散後のソロ作、もちろんウィルベリーズも入れ、さらにジョージがギタリストとしてビートルズや他人の作品で目立つ活躍をした曲も思いつく限り入れた。突然のお別れにまったく準備ができていなくて混乱し、とにかくジョージの声とギターをずっと聴いていたかったので、お別れの日から何日かひたすらこれだけを流していた。翌年に出た最後の新作「Brainwashed」をはじめ、ジョージ関連の新しいリリースが出ればプレイリストに追加していき、有り難いことにプレイリストは今でも長くなっていく一方である。今年はとうとう「All Things Must Pass」50周年記念盤が出て、素晴らしい2020年ミックスに別テイク、デモと、5枚組CDから取り込んだ音楽がどさっと加わった。このプレイリストをSpotifyで再現して当ブログで紹介することをちょっと考えたのだけど、「Early Takes Volume 1」やカール・パーキンスとの共演ライブのようにストリーミングに出ていない音源もあるし、何よりもオンラインで共有すること自体にどこか違和感を覚えて、先日作りかけてすぐやめた。この、ジョージとのお別れの記憶に密接に結び付いたプレイリストは、オフラインでなければならないようだ。2日間、これをかけっぱなし。毎年、ジョージの命日の過ごし方はこうなのである。


ジョージとオレンジのチューリップ。命日にジョージを偲んでジョージの公式Youtubeにアップされた映像のひとつ。マーティン・スコセッシ監督による伝記映画「Living In The Material World」の冒頭に出てくるシーンでもある。先日、新居の庭に初めて植えるチューリップの球根を選んでいて、オレンジの花もいいかも、と思いながら、結局オレンジは買わずじまい。球根を植え終わってしまってからこの映像のことを思い出して、ああ、やっぱりオレンジも買っておけばよかった!となったが、もう遅かりし。来年の春、無事に初めての花を咲かせることができて、また次の年もチューリップを植えることになったら、今度はきっとジョージのチューリップを買ってきて一緒に植えよう。庭でちまちまと続けている園芸は、大事な生きる楽しみのひとつ。これも、庭師ジョージのおかげ。
ジョージは、20年経とうが40年経とうが自分の中で決して薄まることのない永遠の存在。いろいろ、ありがとう。

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