11月のヒメジョオン

きっかけは当ブログのアクセス履歴だった。こんな秋も深まった時期に、ハルジオンとヒメジョオンの見分け方についての記事を見てくれる人がたまにいるようなのである。今年の6月に書いた記事だ。普通、ハルジオンが咲き始める時期は4~5月、ヒメジョオンは6月頃。どちらにしても、夏前には花期が終わるものだと思っていたので、まだ咲いているのだとしたら意外なこと。今日は文化の日、もう11月に入っているのである。今朝の散歩でそのことを思い出して、ちょっと道端に注意してみることにした。

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今の時期、散歩道でとにかくよく目に入ってくるのはセイタカアワダチソウの黄色い花で、ほかにはコスモス、アカマンマ、そしてカラスウリの赤い実と、いかにも秋らしさを演出するものばかり。夏から秋にかけては草の伸び方がすごくて、道端では草刈りがたびたび行われていたので、5~6月にはハルジオン/ヒメジョオンがたくさん咲いていた場所も今はタンポポの花ぐらいしか見かけない。どこかに咲いてないかな、きっと今咲いてるとしたらヒメジョオンだろうな、ハルジオンは名前に春が入ってるぐらいだから秋には咲かないだろう……などと考えながら、花を探して歩くのは何だかとても久しぶりのことだった。最近にしては気温が高かったこともあって、ちょっと5月頃に戻ったかのような気分になった。

今年は夏に大きな気分の落ち込みがあって、鬱々と過ごしている間にいつしか植物への関心も薄れてしまい、道端の草に目をやることもなくぼんやりと歩く朝が多かった。人間界で人間のことばかり見ていれば、もやもやと不安や疎外感に取り囲まれる。花を探しながら植物に意識を集中しているうちに、故郷にいるような温かく安らいだ気持ちになって、静かな喜びがわき上がってきた。自分にとっては、これが生きているということ。もうじき本格的な冬が到来すれば、また植物とはしばらく疎遠になってしまう。冬になる前に、少し春に戻った気分で花探しができてよかったな……としみじみ思いながら歩いていると、見つかった。

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自分がろくに見ていなかっただけで、咲いてるところではほんとに咲いてるんだな、こんな11月に。すかさず葉の付き方もチェック。

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茎を抱くようには付いていない。これはもう折るまでもなく、ヒメジョオンである。帰宅して調べてみれば、やはりハルジオンは夏以降は咲かないらしいけど、ヒメジョオンの花期は5~10月と、秋でも普通に咲くようだ。初めて知った。本格的に寒くなる前に気付くことができてよかった。

散歩から戻った後は、秋植えのチューリップや玉ねぎのために自宅の庭を掘り返す仕事もしたし、秋まきの矢車草の種も蒔いた。今日作った場所に、週末は球根や苗を植える予定。来年の春に向けて、今月は植物との付き合いが少しは復活しそうだ。今はシーズンサイクルの折り返し点、植物にとっては終わりと始まりが交錯する時期で、来年の春まで続くトンネルの入口ともいえる。その長いトンネルを抜ければ、また春の花に会える。さよならヒメジョオン、また会おうハルジオン、なのである。

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