インド日記2006年10月:どこにいようと日常は流れる

インドから帰国して今日で6周年である。あちらの日常からこちらの日常に移って6年。今から14年前、東京での日常を離れてインドでの日常生活の立ち上げに苦労していた頃は、少し落ち着いたところで早速ホームシックにかかり、Google Earthで東京の旧居のあたりを飛び回ってはため息をついていたのを思い出す。今ではもちろん、ムンバイでの日常がひたすら懐かしい。今朝も、Googleマップのストリートビューであちらの日常を過ごした場所の現在を眺めた。6年前とほとんど変わらない。日本と違って、テロ対策のためか現在でもGoogleカーが一本一本の道をくまなく撮影したりはしていない。それでも、おそらく一般ユーザーの投稿らしきストリートビューがところどころで見られて、かつてタブラを習いに通っていた学校や、その近くにあるクリシュナ寺院の内部をバーチャルに再訪できた(Googleマップへのリンク:学校前ISKCON寺院)。

学校の建物は改めて見ると何だか奇妙にファンタジーじみているし、何度か訪れたことがあるクリシュナ寺院は、本当にこんなだったか?と思うほど豪華絢爛なきらびやかさ。こちらの日常からあちらの日常を眺めるとすごく非日常に思えるが、逆もまたしかり。日本では当たり前の自動販売機をインド在住当時にもし街角で見かけたら、あまりの非日常感に腰を抜かしただろう。当時も日記に書いているように、どこにいようとそこでの日常が流れていくだけ。向こうでの日常にどっぷり浸っていた自分は、日常から抜け出して自由に動き回るためのバイクを買おう、なんて言っている。

こちらに来てから、もうすぐ2カ月。必要なものは大体揃い、ムンバイ生活は軌道に乗った。軌道に乗ってからの毎日は矢のように過ぎていく。仕事も日本にいたときと同じようなペースで何だかんだと頼まれるようになって、最近とても忙しい。仕事、食事、買い物、そしてタブラの練習で一日があっという間に終わる。ムンバイにいようが東京にいようが、日常は次から次へと流れていく。

Google Earthというソフトウェアがある。まるでヘリコプターやセスナ機で飛び回っているような感覚で、全世界の詳細な衛星写真を見ることができる。この全世界というところがすごい。ヒマラヤの山脈の合間に潜む真っ青な湖、雄大に蛇行する大河、砂漠の風紋、どんな人里離れた土地でもリアルに飛び回れる。都市部に目を移せば、建物の一つ一つ、道を走る車の一台一台がわかる。ムンバイでいま住んでいる棟もはっきりと特定できるので、近所の色々な場所の位置関係を把握するのにも便利。日本にいたとき、これでインド中を見て回ってはわくわくしていた。ムンバイも少し郊外に出れば自然の宝庫だということが、これを見ていると分かる。

そろそろ、日常から抜け出して実際に見に行ってみよう。自由に動き回るためのバイクを買おう。

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うちの前の道。日曜日の街はがらんとしている

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