訳詞:Buffy Sainte-Marie/Donovan「Universal Soldier」

この曲の題名にある「Universal」とは、世界のどこにでもある、全般的な、という意味。戦争とは独裁者が一人で勝手に行うものではなくて、世間一般の支持があってこそ成立するのだと訴えている。この曲を作ったバフィー・セント=メリーは、ジョニ・ミッチェルやニール・ヤングと同郷のカナダ出身で、「Universal Soldier」は1964年に発表されたデビューアルバムの収録曲。自分はこの人の音楽をまだちゃんと聴いたことがなくて、ドノヴァンによるカバーで親しんでいた(ずっとドノヴァンの曲だと思ってた)。

この歌詞で訴えていることについては、そうだそうだ!と思う部分と、そうなのかなあ……と思う部分と、自分の中でどちらも混ざっていて、訳してみてもスッキリしないものが残った。しかし、そんな世界の複雑さに圧倒されて事の本質を見失い、何も言えなくなってしまえば、いつの間にか自分もユニバーサル・ソルジャーの仲間入りかもしれない。いや、すでに一員なのかもしれないけど、諦めずに疑問を持ち続け、抗い続けたい。残虐な殺人を憎み、恒久的な平和を願う心を持って何がいけないのだろう。戦争を止めるための戦争、それを止めるための戦争……いつまで続くのか。夢は世界平和。自分はいかなる戦争にも反対する。

彼の身長は157cmだったり 193cmだったり
武器はミサイルだったり 槍だったり
31歳の大人だったり まだ17歳だったり
もう1000年も前から兵士をやっている

彼はカトリック、ヒンドゥー教徒、無神論者、ジャイナ教徒
仏教徒、バプテスト派、ユダヤ教徒
人を殺してはいけないと知りつつ
いつでも殺す気でいる
私のために友のあなたを殺し、あなたのために私を殺す

彼はカナダのために戦う
フランスのために戦う
合衆国のために戦う
ロシアのために戦う
日本のために戦う
これこそが戦争を止める手段だと信じている

民主主義のために戦う
共産主義のために戦う
これは皆の平和のためだと言う
彼は自分が決めねばならないと思っている
誰が生きるべきで 誰が死ぬべきか
壁の落書きなどには目もくれずに

でも彼がいなければヒットラーはどうやって
ダッハウに彼を強制収容しただろうか
彼なしには独裁者シーザーも独りぼっち
彼こそは戦争に自らの身を捧げ
武器となる存在
彼がいなければこの殺戮は起こりえない

彼は世間一般という兵士
戦争が起きるのは本当は彼のせい
彼への命令はもはや遠くからやってくるのではない
命令は彼自身から、あなたから、私から下される
だから皆さん、わかりますよね
これではいつまでも戦争はなくならないのだと


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