訳詞:George Harrison「Blow Away」

あのひどい台風から今日で一週間。あのあと天気はしばらく小康状態だったが、昨日は雨と強風、今日も一日まとまった雨が降り続くようで、被災地の状況が悪化しないことを祈る。先週あたりから気温もぐっと下がって、とうとう一昨日は今季初の灯油を入れた。もともと台風の余波で不安な気持ちに加えて冷え込みと悪天候で、まったく調子が出ず参ってしまう。仕事にも集中できないままデスクに向かっていたら、シャッフルで流していたBGMからジョージの「Blow Away」が聞こえてきた。太陽の温かさを感じる音楽が心にすっと染み込んで、気持ちも少し温かくなった。やっぱり、いい曲だ。何千回聴いても。「Blow Away」は、庭と太陽からもらった喜びをまっすぐシンプルに歌った、「Here Comes The Sun」と並ぶ名曲。この2曲は年の離れた兄弟のようだ。こういうジョージが一番好き。この曲についてはすでに2つ記事を書いていて、今回でもう3本目である。

「Blow Away」シングル発表から40周年
All I got to be is, be happy

さて、ジョージのおかげで作業をやる気が湧いてきたかというと、そうは問屋が卸さず、代わりにこの曲の歌詞全編を訳してみる気が湧いてきたのでこの記事を書いている。この曲の歌詞は解釈に迷うことがまったくない、とても素直な言葉が並んでいる。訳す必要もないぐらいだが、歌詞を読んで日本語に書き出すことで温もりがより近くに感じられる。あえて一箇所突っ込みを入れるなら、「Yang to the Yin」(陽から陰へ)というところは、晴れて気分が良くなったという歌詞の展開からすると前後が逆じゃないかと思う。だから訳詞では「陰から陽へ」にした。あと、陰陽のくだりの前に「Instant amnesia」という言葉が出てくる。瞬間記憶喪失、そういう症状があるのだろうかと検索してみたが、どうやらジョージの造語っぽい。そして、リンゴの2003年作「Ringo Rama」に収録されている同名曲のことを思い出した。このアルバムはジョージが亡くなって間もない頃のもので、ジョージに捧げた「Never Without You」が入っている。「Instant Amnesia」はハードな曲調でジョージっぽさは特にないけど、もしかするとこの言葉を引用したのもジョージへのひそかなオマージュだったのかもしれない。

昼空は一転 黒い雨雲に引き裂かれ
年中雨降り すっかり憂鬱な気分
ひび割れに雨漏り
床板は腐りはじめ
今にも底が抜けそう
大切なことを忘れかけていた

僕がすべきなのは 君を愛すること
僕がなるべきなのは 幸せになること
僕に必要なのは 元気を出すための温もり
吹き払え、吹き払え、吹き払え

空は晴れ上がり 明るい日差しが戻ってきた
今なら両目を閉じても 頭の中は光でいっぱい
もう思い出せない さっきまでどんな気分だったか
瞬間記憶喪失
陰から陽へ

僕がすべきなのは 君を愛すること
僕がなるべきなのは 幸せになること
僕に必要なのは 元気を出すための温もり
吹き払え、吹き払え、吹き払え

風が吹き込み 雲は散らされて
虹が架かり 憂鬱ははじけ飛んだ
そよ風の歌に心が和む
つらい時は去った
こうなることは分かっていたんだ

僕がすべきなのは 君を愛すること
僕がなるべきなのは 幸せになること
僕に必要なのは 元気を出すための温もり
吹き払え、吹き払え、吹き払え

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