訳詞:John Lennon「Old Dirt Road」(枯れた道)

いつの間にか、という感じで今年も12月。とうとう今朝の散歩では道端の草に霜が降りているのを見かけて、すっかり冬になったな、そういえば今日は8日か、と思ったら、頭の中で聞こえてきたのはまったく季節にそぐわない「Old Dirt Road」だった。最近よく聴いている「心の壁、愛の橋」に収録の、ジョンとハリー・ニルソンの共作曲(熊手のくだりの歌詞はニルソン作とのこと)。全編に流れる絶対的な孤独感は「Nobody Loves You」(訳詞)に通じるものがあるし、カラカラの日照りの中で「冷たい水さえあれば」と渇望する気持ちは、失うまで持っていたものの大切さに気付かないという「What You Got」を思い起こさせる。このアルバムの曲はどれもどこかでつながっている、というより、本当にその時期のジョン個人の心象風景そのままなんだなあ、と思いながら冬の道を歩いた。

歌詞に出てくる「mudslide」という言葉、CDに付いている訳詞では「泥んこ道」となっていて、自分もずっとぬかるみで足を滑らすことだと思っていたけど、念のため英単語を検索して調べてみたら、もっと災害レベルの「土石流」「土砂崩れ」といった意味で使われているケースが大多数。英英辞典で調べても、「mudflow」(泥流)と同義だという。ジェームス・テイラーの「Mud Slide Slim」もそういう意味なんだろうか。ちょっと今まで思っていたイメージと違うけど、淡々と変わり映えのしない日常にも予期せぬ災厄が待ち構えているという暗示なのかもしれない。細かく調べてみるものである。

人っ子一人いない くたびれた砂利道
日照りのほかに天気がない くたびれた砂利道
それでも土砂崩れに遭うよりましさ 乾いた日が続く方が
古ぼけ くたびれた砂利道

いつも変わり映えのしない くたびれた砂利道
タールにまみれ羽毛が散らばる くたびれた砂利道
煙をかき集めようと熊手を振り回す 風に吹かれながら

枯れた林の中をさっさと歩く 焼けつく夏の日
干し草の中でぐうたら怠けてる人間を見かけたから
そいつに話しかけたんだ
「なあ人間さん、あんたも一緒に雨乞いでもするかね?」
その男は言った
「それもいいかもな、おれたちには水さえあればいいんだから
……冷たくて
……澄んだ
……水さえあれば!」

人っ子一人いない くたびれた砂利道
日照りのほかに天気がない くたびれた砂利道
それでも土砂崩れに遭うよりましさ 朝からそれは御免だな
古ぼけ くたびれた砂利道

とにかく生き続けよう

さよなら

バイバイ

生き続けよう

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Cool, clear water

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