9条がリアルで大きな力だったという現実:憲法記念日に中村哲医師の言葉を読み返す

仕事やら用事やら、諸々の心配事やらに追いまくられる余裕のない日々を送っている。あっぷあっぷするばかりで、このブログに書きたいことも思い浮かんでこず、週一の更新すら危ういという体たらくである。いや、書きたいことが思い浮かぶことは浮かぶのだけど、それを文章化して一本の記事にまとめる気力が湧いてこない。いずれにしても世間はゴールデンウィークらしいが、自分は今日も普通に自部屋で仕事をしている。ええと、今日って何の日だったっけ?いつも見ているNHKニュースサイトを開けば、以下の記事が。

憲法9条改正“必要”32% “必要ない”30% NHK世論調査

ああ、憲法記念日だったか。上記のニュース記事によれば、今日で日本国憲法の施行から76年。9条改正については国民のほぼ3分の1ずつが「必要」「不要」という意見のようだ。記事にあるように、ウクライナ情勢によって世論が激変するようなこともなく、冷静といえばそうなのかもしれないし、しょせん海の向こうの他人事ととらえる向きが多いだけだ、と言われても否定はできない。それで自分はどうなのかと言えば、9条改正には断固として反対である。どこで何が起きようと。

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
第二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

これが日本国憲法第9条の全文である。あっけないほどシンプル。戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認。もう戦争なんてやめよう。おいらいち抜けた。全面核戦争で全世界が滅亡する悲惨な未来を避けるためには、今こそすべての国がこれを支持しなければならない。この理念を率先して全世界に広めることが日本の最大の役割。自らがそれを書き換えている場合ではない。

上記のことを、現実を見ていないお花畑論である、と笑う人も多いだろうし、自分はそれに真っ向から言い返す明晰な言葉を持っていないのだけど、その「現実」をアフガニスタンの地でつぶさに見つめ続けてきた人が語ったことを、ここに紹介する。

9条がリアルで大きな力だったという現実。これはもっと知られるべきなんじゃないか
(『SIGHT vol.30』中村哲インタビュー)

前にも当ブログに紹介記事を載せたことがある、渋谷陽一を聞き手に中村哲医師が語った合計6万字に及ぶ一連のインタビューの一つである。ここでは、第9条について、現実にアフガニスタンでの活動にどれだけ大きな実効性があったかを語っている。「平和憲法は幼稚な理想論であって現実的ではない」という意見に対して、その現実とは何なのか、現実を見つめるときに「どうやって見つめてるのか」と真正面から問い返す中村医師。憲法改正するとすれば、「永久にこれを放棄することをさらに確認する」と付け加えるべきでしょうね、と笑いながら語る。この方の存在を知って自分はどれだけ心を強くしたか。自分がその存在を知ったのが訃報からであったというのが本当に情けない。もう夜も遅くなってしまったけど、憲法記念日の今日のうちに、中村医師のこの言葉を読み直し、当ブログで改めて紹介しなければ、と大急ぎで書いているのも何とも間抜けだけど、やらないよりはましだろう。

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今朝の散歩で見たお花畑

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