ニール・ヤングの声明~俺は、子供たちが心配なんだ

息子の中学校の夏休みが終わり、登校が始まって間もなく、しばらく放課後の部活が中止になるという知らせが来た。あらら、美術部の活動を楽しんでいた息子には痛いな、と思っていたら、今日はさらに驚くようなことを聞いた。休み時間に立ち歩くことが禁止になったのだという。トイレと授業の準備以外では、ずっと席に座って読書をしていなければならず、友達と遊んだりしゃべったりしてはいけないという。学校で楽しいことが何もなくなってしまったと、息子は意気消沈している。春から新天地で新たに始まった中学校生活では、部活を楽しみ、新しい友達とも仲良くやっていたというのに、何ということだろう。同じ市内の高校でもクラスターが発生してしまったので、警戒するのもやむを得ないことではあるけど、ひどい話だ。今日はそんな話を聞いて自分も大きなショックを受けてしまった。

こんな制約だらけの学校生活を無理に送るぐらいなら、また臨時休校にしてしまったほうがずっとマシだと思うけど、そもそもどうして学校だけ休みにしなければならないのか。この緊急事態宣言下の夏に、オリンピックもパラリンピックも開催され、大規模な音楽フェスも開かれ、繁華街の人出は減らず、感染拡大を抑えようと本気で思っている人など、もはやどこにもいないのではないかとしか思えない現状。どうして子どもたちだけが割を食わなければならないのか。この夏はずっと、何とも歯がゆい、納得いかない気分で過ごしていた。最近の自分がコロナ関連で心から納得できた言葉は、ニール・ヤングの声明文だけだった。自身も主催者に名を連ねるフェス、ファーム・エイドへの出演を断念するという決断を下したニールが、8月18日に発表したもの。

ニール・ヤングが自ら主催するフェスの出演を断念。声明文の一言一句が重い(rockinon.com)

まさしく記事タイトルのとおり一言一句が重い声明だけど、中でも自分の心に強く響いたのは、「俺は、子供たちが心配なんだ」という言葉。そう、本当にそうなのだ。そんなことを正面から本気で言ってくれる人が、今どこにもいない。「子どもたちが心配」と言いながらも目がうつろだったり、「子どもたちは心配、だけど……」とまったくほかのことを考えていたり、聞こえてくるのはそんな人の言葉ばかり。子どもたちが心配だよ。中学校からも、子どもたちへのワクチン接種を希望するかどうか、というアンケートが来た。回答期限は1日だけ。即答できるか、そんなこと。自分自身はもちろん接種するけど、まだ12歳の子どもに、本来なら5年、10年と時間をかけて検証しなければならないようなものを接種するなんて、普通ならちょっと考えられないことだ。心配だよ、本当に。

ニール・ヤングは大御所中の大御所だから、ライブをやらなくても生活に困ることはないからこんなことが言えるのだ、と考える人もいるだろう。それももっともなことだ。自分も長年にわたって、数知れないロックのライブや古典音楽の演奏会に行くことを楽しんできた。良い音楽を全身で浴びるのは、生きる楽しみのひとつ。コンサート業界を死なせては絶対にならないと思う。でも、「みんなが音楽を聴きたいから、友達と一緒にいたいから、という理由で、人が死ぬかもしれない危険を冒すのは、間違ってると俺の魂が言うんだ」とニール・ヤングは言う。間違ってると魂が言っているというのだ。これこそが、最近の自分が聞きたくてたまらなかった、心からまっすぐに出た真っ当な言葉である。こんなことを真正面から言ってくれるのは、ニール・ヤングだけ。大規模なフェスをやっている時では、今はまだないのだ。自分の魂も、そう言っている。

今月中にまた、自分が暮らしている県内で、別の大規模音楽フェスが開催されるという。今のところ、主催者は1万人の観客を集めるつもりだという。上記のとおりなので、自分はこれに賛成しない。こういうことは、少なくともワクチン接種が若年層にまで十分に行き渡ってからにしてほしいと、切に思う。

タイトルとURLをコピーしました