The Beatles「Strawberry Fields Forever」

ジョン・レノンの40年目の命日を受けて、リンゴが世界中のラジオ局に「Strawberry Fields Forever」をかけるように呼びかけている。


当ブログもラジオ局ではないけど、これに乗らせてもらう。この曲が制作過程でどんどん変遷を重ねていき、当初とは似ても似つかぬものになったことは有名だけど、その一番最初の美しい姿、テイク1が自分はとても好き。


上のバージョンは「Sgt. Pepper’s~」50周年記念盤に入っているもので、アンソロジー2で発表されたテイク1と少し違う。曲の真ん中で、天から降ってくるような3声のコーラスが入るのだ。これが好きで好きで。また、このテイクは、ジョージのスライドギターが初めて登場した記念すべき録音らしい。1965年の「Drive My Car」でもスライドのソロが聴けるけど、そちらはポールが演奏したようで、ジョージスライドとしてはこちらが初出という。まだジョージ独自のスタイルを確立する前の演奏だけど、音色とハーモニーがとても印象的。不思議と音が長く伸びているように聞こえるが、ギターと同じ音をメロトロンが引き継いでいる。

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最終的な形の「Strawberry Fields Forever」で使われているインド楽器は、スワルマンダルというもの。写真のように声楽家が歌いながら指でじゃらじゃらと弾くハープのような楽器で、ラーガの音階に合わせてチューニングされる。インド古典音楽のコンサートでは見かける機会が多かった。本来は独奏楽器ではなく声楽家が自らの歌のお伴として弾くもので、専用のマイクが当てられることはないので聴衆の側にはあまり聞こえない。


この最終バージョンでも、やはりジョージのギターに耳が行ってしまう。歌が終わってアウトロに入る前の短いフレーズ、最高である。リンゴのドラムも、この時期のリンゴにしか叩けない神がかり的なフィルインが次々出てくる、「Rain」と双璧の凄い演奏。何度思ったかわからないけど、レノン=マッカートニーだけではビートルズは成立しなくて、ジョン・ポール・ジョージ・リンゴとそれぞれ替えの効かない希有の4枚が揃うという奇跡がビートルズだったのだと、言わずもがなのことを言わずにはこの記事を終えることができない。

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