The Rolling Stones「Get Off Of My Cloud」とアンディ・ウォーホル

先日書いたストーンズのリリックビデオについての記事で、うっかり触れるのを忘れていた曲があった。「Get Off Of My Cloud」のビデオも気に入っていたのだ。この曲自体はもちろん、昔から大好き。「Satisfaction」よりさらに好き。邦題は「一人ぼっちの世界」。


ビデオのグラフィックは明らかにアンディ・ウォーホル風である。ウォーホルは70年代に入ってから「Sticky Fingers」のジャケデザインを手がけたり、ミックの肖像画を描いたりと、ストーンズとの関わりは大きいけど、この「一人ぼっちの世界」はウォーホルとどういう関係があるんだろうか。まあこの曲が出た60年代中期っぽい雰囲気ってことなんだろう、と何気なくウォーホル風リリックビデオを楽しんでいたのだけど、どうも歌詞の面で関係がありそうなことに、先日になって気がついた。ウォーホルの有名な発言とされるものに「one’s company, two’s a crowd, and three’s a party」(一人は仲間、二人は群衆、三人は党派)というのがあったのだ。ご存じのように、「一人ぼっちの世界」のサビにも「two’s a crowd」というフレーズが出てくる。

Hey, you, get off of my cloud
Don’t hang around ’cause two’s a crowd on my cloud, baby
おい!お前!俺の雲から出て行け
まとわりつくんじゃねえ、俺の雲じゃ二人でも大勢なんだよ

quote-but-i-always-say-one-s-company-two-s-a-crowd-and-three-s-a-party-andy-warhol-37-94-70 (1).jpg
上のウォーホルの言葉も、少し調べてみると英語の定番フレーズ的な言い回しに「two’s company, three’s a crowd, four’s a party」というものが以前から存在したらしく、これをもじったのだろう。「two’s company, three’s a crowd」という言い方は、あの二人はそっとしておけ、入り込んで邪魔するなんて野暮だぜ、という意味で日常的によく使われるようだ。「two’s a crowd」という表現の一致だけでは、「一人ぼっちの世界」とウォーホルに直接の関係があるのか、それとも両者が偶然に同じ表現を思いついただけなのか、英語ネイティブではない自分にはよくわからない。まあ少なくとも、リリックビデオを制作した人たちは「two’s a crowd」の一致を意識したはず。やはり、ストーンズのリリックビデオは適当に作られたものではなく、歌詞の内容や曲ができた背景を細かく映像に盛り込もうという姿勢が見えてくる。

余談だけど「一人ぼっちの世界」は、ジェフ・リンズELOの「Alone In The Universe」、ビートルズの「ひとりぼっちのあいつ」(Nowhere Man)とともに、このブログの名前を決めるとき念頭にあった曲の一つだった。当ブログを立ち上げてこの10月でもう3年になるけど、歌詞のとおり、俺の雲には自分ひとりだけいれば十分だ、という気持ちでいつも書いている。

IMG_20190901_101252.jpg
IMG_20190901_105024.jpg
IMG_20190901_093925 (2).jpg
IMG_20190901_100520.jpg
IMG_20190901_100743.jpg
IMG_20190901_095028 (2).jpg
一昨年夏のアメリカ出張のとき、休日にアンディ・ウォーホル展を見に行った。翌年から海外に出られない状況になったので、今のところこれがアメリカで過ごした最後の休日の思い出。

タイトルとURLをコピーしました