短期間の駆け足一時帰国を終え、ムンバイに帰ってきて2週間余。一年半ぶりの日本について書きたいのは山々なのだが、どうにも筆が進まないというかキーが打てないというか、この停滞の一因は、寒さのせいかもしれない。
日本も雪が降ったりして大変寒かったのだが、ムンバイに帰ってきて、これで寒さから解放される、と思いきや、こちらも十分冷えるではないか。去年は長袖の必要性をまったく感じなかったムンバイの冬だが、今年は1962年以来、46年ぶりの記録的な寒さだそう。最低気温が例年なら18~20度ぐらいなのに、8度台まで下がった。通常はこんなに冷えないので家に暖房設備などまったくない。真冬の日本、帰国早々ユニクロに直行して購入した長袖のタートルネックシャツがムンバイで大活躍中だ。まさかこんなことになろうとは。セーターを着込んだりスカーフを顔にぐるりと巻いたり、外で焚き火をして暖を取ったりしている人々を見て、この印度ムンバイで何を大袈裟な、冬気分を演出しちゃって、と少し前までは半分お笑い種にしていたのだが、とんでもない、北風吹きすさぶ週末は本気で焚き火したいぐらいの気持ちだった。
ムンバイでは寒暖のメリハリがなくて常に暑いことが不満だ、なんて普段は言っていても、いざ寒くなってみると気温が上がるのが待ち遠しい。もちろんすぐ後には、あの有無を言わさぬ暑さの夏が控えているのだが、人間とりあえず目先のことしか考えられないものだな。
この日記から1年後の2009年2月、ムンバイで住んでいた部屋の窓から撮ったキングフィッシャー(カワセミ)。日本のカワセミとは身体の色や大きさがだいぶ違うけど、羽根の鮮やかな青はやはり一緒。当時からすでに、2月はカワセミの月。