ティーンエイジ・ファンクラブのノーマンと、スカッド・マウンテン・ボーイズ/パーニス・ブラザーズのジョー・パーニスが、カナダ在住つながりで結成したユニットがニュー・メンディカンツ。ジョー・パーニスの音楽は、このユニットで名前を知るまで自分は聴いたことがなかったけど、フォーク/カントリー色の強いアコースティックな曲が中心で、メロディがとても良くて歌い方は繊細。ノーマンと近い音楽性で、相性はばっちりである。アルバムは今のところ2014年の「Into The Lime」が唯一の作品だけど、また一緒に活動して新作を出してほしい。
クリスマスまでまだ2週間以上あるけど、12月なので遠からずということで、彼らのシングルにもなった「A Very Sorry Christmas」の歌詞を訳してみた。賑やかなクリスマスイブに浮かれる世間をよそに、過去に人を傷つけてきた罪をひとり懺悔しているような内容である。こういう気持ちはよく分かる。明らかに悪いことをしてしまって、その場で「ごめんなさい!」と平謝りできるような罪ならまだいい。後からじわじわと、あのときは本当に悪いことをした、と自分の中で膨れ上がってくるようなことは、もう謝るタイミングもとっくに逸して、何十年でも自分の中で抱えるしかない。「A Very Sorry Christmas」では、あのとき言えなかった「ごめんなさい」をいつか言えるチャンスが欲しい、と歌われている。自分もそんな「ごめんなさい」をいくつも抱えていて、たまに心の中でぐわーっとなってしまうが、もう今さらどうしようもない。世の中には、良かれと思ってしたことだ、謝ることなど何もない、反省も絶対にしない、とかたくなに決め込んでいるような人も結構いるようだけど、言えなかった「ごめんなさい」をいつまでも悔いている方がまだ誠実な態度だと、自分は信じたい。
歌詞はネットで検索しても見つからず、CDにも歌詞カードは付いていないので、仕方なく自分で聞き取った。いつもの誤訳のほかに、英語の聞き取り間違いもところどころにあると思う。これについては、残念なヒアリング能力でごめんなさい、と前もって謝っておく。
O silent night, guilty night, a favorite Christmas Eve
I come here as a beggar on my knees
O silent night, holy night, you showed your face to me
I’m carrying a cross you brought to me静かな夜 後ろめたい夜 みんな大好きなクリスマスイブ
ここにやってきた僕はひざまずく物乞い
静かな夜 聖なる夜に 君が顔を見せた
僕は君から渡された十字架を背負っているI’ve hurt so many people along the way
Some are dead, and some really hate meこれまでに僕はたくさんの人たちを傷つけてきた
死んでしまった人もいれば 僕を心底憎んでいる人もOn a very sorry Christmas Eve
I wonder if the ghost will let me be
On a very sorry Christmas Eve
I only want a chance to say I’m sorryとても残念なクリスマスイブに
聖霊も僕を許してくれるだろうか
とても残念なクリスマスイブに
僕が欲しいのは「ごめんなさい」って言うチャンスだけI’ve hurt so many people along the way
Some are dead, and some really hate me
They hate meこれまでに僕はたくさんの人たちを傷つけてきた
死んでしまった人もいれば 僕を心底憎んでいる人も
僕は憎まれてるOn a very sorry Christmas Eve
I wonder if the ghost will let me be
On a very sorry Christmas Eve
I only want a chance to say I’m sorryとても残念なクリスマスイブに
聖霊も僕を許してくれるだろうか
とても残念なクリスマスイブに
僕が欲しいのは「ごめんなさい」って言うチャンスだけ