メダカのいる暮らし、第2章の始まり

先週末、小さな5匹のメダカを久しぶりに新しく家に迎えた。去年の夏頃から自分のもとにメダカは一匹もいなくなっていたので、このちっちゃな魚たちと暮らすのは一年以上ぶりである。メダカを育てるようになったのは4年前、旧居のベランダで栽培していた蓮の鉢にボウフラがたくさん湧いてきたので、その対策として導入したのがきっかけだった。自発的に何か魚を育てたことはそれまでなかったのだけど、ぱくぱくと何でもよく食べて元気に泳ぐ姿がすっかり可愛くなってしまい、もしかすると肝心の蓮以上に熱心にお世話するようになった。蓮の葉に産み付けられた卵から稚魚をたくさん孵化させたりして、一時は何十匹にも増えて蓮鉢がすっかり賑やかになり、ビオトープっぽいものを作って水草を眺める楽しみも加わり、当ブログでもメダカのことは何度か取り上げた(たとえば、2019年8月の記事)。引っ越すときも、メダカの入った蓮鉢は自分の車に乗せて大切に運び、しばらくは新天地で5匹のメダカが元気に泳いでいた。卵もたくさん産まれたので、また孵化を試みたりもしたのだけど、どういうわけかまったく鳴かず飛ばずに終わり、そうこうしている間にメダカの数が減っていった。最後の一匹は、夜中に大雨が降った翌朝、蓮鉢のそばに落ちていた。強い雨が鉢に降り込んで水があふれ、メダカも一緒に流れ出てしまったようだった。新居では蓮鉢をあまり日常的に見ない場所に置いていたのもいけなかった。それ以来、メダカとは何となく縁遠くなってしまった。

それでも最近は、またメダカを迎える方向に動き出していた。メダカのいた鉢では蓮を今年も細々と育てていたけど、どうも蓮は難しくてなかなか大きく育たない。そのままほとんど放置していたら、不思議なものでいつの間にか自然と水辺っぽい草が根付いてきて、ミニチュアの池みたいなものが出現したのだ。もじゃもじゃした草や藻を整理して、鉢に付いていた泥を落とし、瀬戸物の浮き球を浮かせてちょっと素敵な感じになった、というタイミングで、ぴったりの出会いがあった。メダカとは関係なしに先週末に訪れたお店の地域特産品売り場で、地元産の白メダカが5匹1セットで250円。トチカガミという可愛いハート型の浮き草も付いていた。これだ!と即購入。

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白いメダカは初めて。蓮鉢では水底が泥なので、どうしても黒っぽいメダカは見えづらかったのだけど、白メダカは黒がバックでもよく目立つのがいい。体が弱そうなイメージがあったものの、普通の黒メダカと同じく丈夫に育ってくれることも、買うときに一応チェックしておいた。実際、新入りのメダカを新しい環境に慣らすべく蓮鉢からの藻が混ざった水の中に移したら、早速ぱくぱくと藻を盛んに食べ始めた。この食いつきっぷり、これが見たかった。こうして、またこの元気にピンピン泳ぐメダカたちと日々一緒に暮らせることになったのだ。縁遠くなった、なんて言ってないでもっと早くこうしていればよかったのに。嬉しい。

白メダカを蓮鉢で泳がせてから2日目の今日、水中を浮遊する植物プランクトンはあらかた食べ尽くされてしまったようで、鉢の水はすっかり綺麗に透き通っていた。

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メダカの食欲は凄いのである。新入りの5匹揃って、ご飯がありませんよ?という顔をしているように思えたので、以前と同じメダカ用のえさを2種類買ってきて、さっき少しだけあげてみたところである。ひとつまみパラパラと水面にまいたら、メダカたちが寄ってたかってあっという間に綺麗に平らげてしまった。よしよし、元気だ。今回は日常的に目が届く玄関脇に鉢を置いたし、ひさしの下だから雨が降り込んであふれたりもしない。メダカのいる暮らし、第2章の始まりである。これから季節は秋から冬に向かうけど、まだ暖かい今月中に卵も産んでくれればなお最高だ。

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